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「Blenderって難しそう」ってよく言われるんですけど、実は私、教える側になった今だから言えることがあります。それは「私自身、Blenderで2回挫折してます」ということ。ちょっと意外じゃないですか?ITものづくり教室で教室長をしていて、子どもたちに3DCGモデリングを教える立場にいる私ですが、最初からスイスイ扱えたわけでは全然なくて、むしろ何度も心が折れた側の人間です。今日はその挫折の話と、そこから見えてきた「続けられる人と挫折する人の違い」について、ですます調でゆるっと書いていこうと思います。
教室長なのに2回も挫折してた、私のBlender格闘記
本業では、ITを使ったものづくり教室で教室長をしています。scratchやそれに近いコードを使ったロボット作り、python、3DCGモデリング、Unityを使ったゲーム作りなど、いろんな講座を担当していて、生徒さんに教える側の立場です。なので「先生なんだから最初から得意だったんでしょ?」と思われがちなんですが、正直に言うとBlenderに関しては全然そんなことなくて、むしろ挫折の連続でした。
教える立場になると、生徒さんがつまずいているポイントに「わかる、そこでつまずくよね」って心の底から共感できるのは、実は自分自身が同じ道を通ってきたからだったりします。今日はその「通ってきた道」を、恥ずかしながら公開してみようと思います。
1回目の挫折|覚えたショートカットキーを1週間で忘れた話
最初にBlenderに挑戦したときのことは今でも覚えています。チュートリアル動画を見ながら「Gで移動、Rで回転、Sで拡大縮小」といった基本のショートカットキーを一生懸命覚えて、その日は「よし、なんとなくできるようになったぞ」という達成感がありました。
ところが問題はここから。仕事や日常のあれこれに追われているうちにBlenderを開かない日が続き、1週間後に久しぶりに立ち上げてみたら…見事に全部忘れていました。Gが何のショートカットだったかすら思い出せず、マウスでメニューをポチポチ探すところからやり直し。「せっかく覚えたのに」という徒労感がじわじわ効いてきて、そこで一旦気持ちが離れてしまったんです。
今振り返ると、これは「覚える」だけで満足してしまって、「使う」機会を自分で作れていなかったのが原因だったなと思います。知識って、使わないと本当にあっという間に抜けていくんですよね。当時の私は「一度メモを取ったから大丈夫」という謎の安心感があったのですが、そのメモも結局どこにしまったか忘れてしまい、探すところからやり直すという二度手間まで発生していました。
今なら「覚えたその日のうちに、もう一度別の場面で使ってみる」「翌日も5分だけでいいから触ってみる」といった小さな反復の大切さがわかるのですが、当時はそれを知らず、ただ気合いだけで乗り切ろうとしていたんだと思います。気合いは長続きしない、というのを身をもって学んだ出来事でした。
2回目の挫折|YouTubeを見ながら理想のキャラを作ろうとして心が折れた話
1回目の挫折から少し時間を置いて、「もう一度ちゃんとやってみよう」と再チャレンジしたのが2回目です。今度はYouTubeでキャラクターモデリングの解説動画を見つけて、「これを真似すれば、自分の作りたいキャラが作れるはず」と意気込んでスタートしました。
実際にオリジナルキャラを作ってみた記録を見返すと、当時の自分がどれだけ手探りだったかがよくわかります。動画の手順通りに進めているつもりでも、微妙に操作画面が違ったり、動画の中では一瞬で終わっている工程が自分だとうまくいかなかったり。「なんで自分だけできないんだろう」というモヤモヤが積み重なって、最終的には理想としていたキャラクターとは似ても似つかない、なんとも言えない形のオブジェクトが画面に残ることに。
「完成形をいきなり目指す」という進め方自体が、実は初心者にはハードルが高すぎたんだと、今なら分析できます。当時は単純に「向いてないのかも」と落ち込んで、またしばらくBlenderから離れてしまいました。
今思えば、動画の作り手はもう何年もBlenderを触っているプロやセミプロの方がほとんどで、その人にとっての「基本操作」と、始めたばかりの私にとっての「基本操作」の間には、大きな差がありました。動画内でさらっと流されている工程の裏には、実はその人が積み重ねてきた膨大な試行錯誤があったはずなんですよね。それを知らずに「同じようにできて当然」と思い込んでしまっていたのが、2回目の挫折の一番の原因だったのかもしれません。
3回目の正直で見えてきた、続けられる人と挫折する人の違い
それでも縁があって、本業でものづくり教室に関わるようになったことがきっかけで、3回目のBlenderとの出会いがありました。今度は「いきなり理想のキャラを作る」のをやめて、本当に基本的な操作――視点の動かし方、簡単な図形の変形、押し出しの練習だけを、地味に繰り返すところから始めました。
正直、最初は「こんな地味な練習、意味あるのかな」と思っていました。でも基本操作が指に馴染んでくると、あるとき「あ、これとこれを組み合わせたら、自分の頭にあるものが形にできるかも」という感覚が芽生えてきたんです。そこから初めて、「作りたいものを、自分の力で試行錯誤しながら作る」というサイクルに入れるようになりました。
Blenderは機能がとにかく多いツールです。モデリングだけでなく、スカルプト、テクスチャ、ライティング、アニメーション、シミュレーションまで、覚えようと思えばキリがありません。全部を一気に理解しようとすると、私みたいに1回目・2回目のような挫折を繰り返しやすいんだなと、身をもって学びました。
3回目でやっと腹落ちした、最初に固めるべき基本操作
3回目の挑戦で「これだけは指が覚えるまでやる」と決めていた基本操作を、当時のメモを見返しながらまとめてみます。今から始める方の参考になればうれしいです。
- 視点の操作(回転・パン・ズーム)をマウスとテンキーだけでスムーズにできるようにする
- 移動・回転・拡大縮小(G・R・S)を、軸を指定しながら使えるようにする
- 押し出し(E)と面の結合・分割など、形を作る基本の編集操作
- オブジェクトモードと編集モードの切り替えを迷わずできるようにする
この4つだけを繰り返し練習した期間は、正直かなり地味でした。作品らしい作品は何も生まれない期間です。でもここを飛ばさずに固めたことで、そのあとにキャラクターモデリングへ進んだときの伸びしろがまったく違いました。急がば回れとはよく言ったものだなと、身をもって実感しています。
「ちょうどの学習」というステップの考え方
3回目でようやく継続できるようになった経験を振り返っていて、ふと思い出したのが公文式の「ちょうどの学習」という考え方です。本人にとって簡単すぎず、難しすぎない、「ちょうど」のレベルの問題を繰り返すことで、無理なく力がついていくという発想なんですが、これってBlenderの上達プロセスとまったく同じだなと感じました。
私の1回目・2回目の挫折は、どちらも「ちょうど」を飛び越えて、いきなり難しいレベルに挑んでしまっていたんだと思います。基本操作という土台がまだ「ちょうど」に達していないのに、いきなり応用編のキャラクターモデリングという高い山に登ろうとしていたわけです。
- ステップ1:基本操作を、意識しなくてもできるレベルまで繰り返す
- ステップ2:その基本操作だけで、簡単な作りたいものを形にしてみる
- ステップ3:少しずつ新しい操作・機能を足していく
この順番を守るだけで、挫折の確率はぐっと下がる。逆に言えば、「やりたい」という気持ちがどれだけ強くても、ステップを飛ばしてしまえば挫折しやすいんですよね。ものごとの吸収が早い人を見ていると、実はセンスというより、この「自分に合ったステップを見出す力」が高いんだなと、教える立場になってから強く感じるようになりました。
教える側になって気づいた、生徒を挫折させないための工夫
今の教室では、3DCGモデリングだけでなくscratchやUnityを使ったゲーム作りなど、さまざまなツールを通して子どもたちのものづくりを見てきました。この教室は、スキルの習得だけでなく子どもの「取り組み姿勢」の成長も大事にしていて、私自身もインクルーシブ対応を強化するプロジェクトに関わる中で、一人ひとりの特性やペースに合わせた関わり方について学ぶ機会が多くあります。
そういう環境にいるからこそ実感するのは、「挫折した」という経験そのものは決して悪いことじゃないということです。むしろ、挫折した理由を大人側が理解して、次のステップの提示の仕方を変えてあげられれば、その子はちゃんと続けられるようになる。私自身が2回も挫折してから3回目でようやく続けられるようになった経験は、生徒さんに「今、何につまずいていそうか」を想像するときの、地味だけど大事な材料になっています。
学生時代に所属していた勉強会のサークルで、実務者の方を招いて話を聞く経験を重ねてきたことも、今の本業・副業のどちらにも活きていると感じることが多いです。「人がどうつまずき、どう乗り越えるか」を観察して言語化する癖は、教える仕事にもコンサルの仕事にも通じるところがあるんだなと、最近になって腑に落ちました。
実際、講座の中で生徒さんが「もう無理、できない」と手を止めてしまう瞬間があったとき、以前の私なら「もう少し頑張ってみよう」としか声をかけられなかったと思います。でも今は「それ、私も同じところで2回挫折したよ」と正直に伝えることができます。すると意外なことに、生徒さんの表情がふっと緩むことが多いんです。「先生でもつまずくんだ」と思えると、目の前の壁が少し小さく見えるのかもしれません。完璧な指導者を演じるより、自分のつまずきをそのまま共有できる方が、結果的に生徒さんの心を軽くできることもあるんだなと、この仕事を通じて学びました。
これからBlenderに挑戦したい人へのちょっとしたアドバイス
もしこれを読んでいる方の中に「Blenderに興味はあるけど、難しそうで手が出せていない」という人がいたら伝えたいのは、「いきなり理想の作品を作ろうとしなくていい」ということです。私みたいに2回も遠回りしなくて済むように、最初は本当に地味な基本操作の反復から始めてみてください。
独学でショートカットや基本操作の流れを体系的に押さえたい場合は、動画だけでなく手元に置いておける入門書を1冊用意しておくのもおすすめです。私自身、後から読み返せる本があると「あれ、このショートカット何だっけ」というときにすぐ確認できて助かった経験があります。気になる方はBlenderの入門書を楽天で探すのもいいかもしれません。
本業と副業のバランスを取りながら趣味の時間も確保している日々については、以前ベンチャーで副業してみてわかったことにも書いているので、よければあわせて読んでみてください。
まとめ
教室長として3DCGモデリングを教えている私が、実はBlenderで2回も挫折していたという、ちょっと恥ずかしい過去の話を書いてみました。でも振り返ってみると、この挫折があったからこそ「ちょうどの学習」というステップの大事さに気づけたし、教える側として生徒さんのつまずきに寄り添える材料にもなったなと思っています。ぐーたらしながらも、少しずつステップを踏んでいけば、たいていのことはちゃんと続けられるようになるものですね。
今日書いたようなBlenderや教室でのエピソードは、X(旧Twitter)やInstagramでもぽつぽつ発信しています。よかったらのぞきに来てください。また、関連する記事もブログ内にいくつか置いているので、気が向いたときにでも読んでもらえたらうれしいです。
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